2019年度ミニ企画展
「戦時下のラジオと情報統制」ご案内

特別展要旨 

 
特別展要旨

1931(昭和6)年の満洲事変に始まり、1937(昭和12)年には日中戦争に発展し、1941(昭和16)年に太平洋戦争開戦、そして1945(昭和20)年の敗戦に至る約15年の昭和初期は、まさに戦争の時代でした。また、この時代はラジオ放送が始まり、ラジオが一般家庭に普及した時代でもありました。

この戦争にはラジオが大きな役割を果たしました。戦前は放送局が日本放送協会一つだけ、海外放送の聴取は禁止され、情報は厳しく統制されていました。今回の展示では、戦時中のラジオセットとともに、ラジオの情報統制を示す貴重な資料を展示します。

この企画展は、メインの「1980年代という時代」展と同時開催となります。平成最後の年に当たる今年は、1980年から39年にあたります。現在55歳の私は、1980(昭和55)年当時10代でした。ちょうどオーディオやラジオに夢中になっていた少年でした。さて、1980年代のバブルの時代に50代だったおじさんたちが10代のころを考えてみましょう。1980年から39年前というと、1941(昭和16)年、そう、太平洋戦争が始まった年です。1980年から2019年までの39年の日本は、曲りなりに平和な時代でしたが、1941年から1980年までの日本はそれこそ激動の時代でした。私が10代だったころの50代は、熱血軍国少年だった戦時中を生き延び、戦後の焼け跡から日本を復興させ、「24時間戦えますか」というCMが流行った時代のバブル期まで、日本の第一線で働いてきた人たちです。80年代の日本はJapan as Number One とおだてられ、有頂天になっていました。厳しい復興の時代を知らない若者たちは、日本製品が以前から世界一だったかのように思い、少し停滞したアメリカを軽んじていました。実際には、戦後の苦労があって80年代の華やかなハイテク技術ができたのです。

このミニ企画展では、戦時下のラジオと関連資料を展示し、80年代の展示と合わせて見ていただくことで、情報統制と貧弱な技術がもたらした災厄と、自由な時代の力強さを感じていただければと思います。

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