Transistorized Table-top Radio
(1955-69)


CONTENTS

Introduction

Transistorized Table-top Radio Museum (UPDATED)

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Introduction

 トランジスタの低消費電力という特性は、ポータブルラジオに適していた。このため、トランジスタラジオの多くはポータブルタイプであり、「トランジスタラジオ」という言葉は、小 のポータブルラジオの代名詞となった。しかし、トランジスタラジオの開発当初から、家庭用の据置 ラジオをトランジスタ化したものが試作されていた。当初は僻地の学校放送用受信機として作られたものであったが、一般向けにも発売されるようになった。
 トランジスタラジオがポータブルラジオの代名詞となったことで、携帯用の小 ラジオは、あえて「ポータブルラジオ」とは言われなくなり、代わりに、家庭用の据置 ラジオが「ルームラジオ」「ホームラジオ」などと呼ばれるようになった。ここでは、トランジスタ式の据置 ラジオについて、真空管式ラジオが廃れた後によく使用された「ホームラジオ」の表記で統一する。

The Shape of Transistorized Table-top Radios

 トランジスタ式ホームラジオには、真空管式ラジオとまったく変わらないデザインの据え置き専用のものもあるが、薄 のキャビネットでハンドルを備え、乾電池でも使用できる(乾電池専用のものもある)セミポータブルのものも多い。また、クロックラジオが一般的になったのもトランジスタ化されてからである。タイマーや時計が付いたラジオはアメリカでは真空管時代から多かったが、日本では、枕元に大 のラジオを置くなどということ贅沢なことをできるユーザーが限られていたこともあり、時計付きラジオは一般的ではなかった。安価で小 のトランジスタラジオが一般的になった60 代後半に、時計付きラジオが多数発売された。当初はアナログ式時計を備えていたが、機械式のデジタル時計が発売されると、見やすいディジタル式が一般的になった。

The Present Transistorized Table-top Radios

 トランジスタラジオの中でもホームラジオの生産量は少ない。 によってばらつきはあるが、多くても全生産量の数%である。現在でも店舗用などに向けて大 のホームラジオが数種類作られている。また、クロックラジオは現代でも一般的に使われている。この他音質を重視したラジオやクラシックラジオのレプリカなど、特殊な製品として少数の据置 ラジオが作られている。

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Transistorized Table-top Radio Museum


Japanese Sets

Sanyo 6C-120           6 Trs.                Sanyo Electric Co., Ltd      1969  JPY 4,500 

SANWA 4BH-23          8 Trs. 4 band           三和電気計器?     1962?

Victor 8H-4D            8 Trs. 4 band           Victor Co., of Japan    1963?  

SONY 8F-38 "Solid State Family D"      9 Trs. FM-AM           Sony Corp.       1966-68   JPY 12,500 
SONY 8F-48 "Solid State Family W"      9 Trs. FM-AM            Sony Corp.       1968      JPY 12,500 
SONY 8RC-49                    6 Trs. Clock Radio         Sony Corp.       1967-68   JPY 9,800 
SONY 8FC-59F "Digital 24"         8 Trs. FM-AM Clock Radio    Sony Corp       1970年   JPY13,800 (NEW)
SONY ICF-C700 "Digital 24 Bright"    1 IC 5 Trs. FM-AM Clock Radio  Sony Corp.       1971     JPY 17,800 
 
National Panasonic R-8  "Panapet" 6 Trs. small radio  Matsushita Electric Ind. Co., Ltd.  1963-64  JPY 3,980 (NEW)
National Panasonic RE-190           6 Trs.         Matsushita Electric Ind. Co., Ltd.  1967-68  JPY 6,950 
National Panasonic RE-637           9 Trs. FM-AM   Matsushita Electric Ind. Co., Ltd.  1972     JPY 7,900 

Hitachi "RITA" W-832            8 Trs. 2 band      Hitachi Ltd.               1960?   
Hitachi W-542                 2 band          Hitachi Ltd.               1970  

Columbia TFC-140            10Trs. FM-AM      Nippon Columbia Co., Ltd.     1967?  (NEW)

RINCAN 6T-1                  6 Trs. Kit        リンカーン電機(株)          1966-67  JPY 5,500 

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Foreign or Foreign Brand

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Japanese Sets


Hitachi "RITA" W-832  8 Trs. 2 band, 1960?  Hitachi Ltd.

 

 

Tr: 2SA82 2SA81 2SA12 2SA12 2SB75 2SB77 2SB156 2SB156 1N34A 1N34A HV-17

 Hitachiのトランジスタ式ルームラジオ。真空管式と見分けの付かないデザインで、普通の真空管ラジオより大きく、幅60cm近い。
基本的にAC専用だが、DCアダプタまたは外部電池(9V)を接続するコネクタを備える。
マジックアイの代わりにメータを備える。

(Collection No.12021)

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Sanyo 6C-120  6 Trs.  Sanyo Electric Co., Ltd 1969  JPY 4,500

  

 6-Trs. DC6V (4-UM-1), BC only

 ホームラジオだが、電池専用で交流電源では使用できない。余分な装飾がまったく無く、シンプルで安価な製品である。
1960 代末になると多機能の高級ラジオとシンプルで安価な製品の両方が存在するようになる。

(Collection No.12153)

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SANWA 4BH-23  8 Trs. 4 band 1962?  三和電気計器?

  

 BC:535-1605kc, SW1: 1.6-4.8Mc, SW2: 4.8-14Mc, SW3: 14.3-23Mc, 2 way speaker

 ヨーロッパ風のデザインのホームラジオ。真空管式ラジオと変わらないデザインである。
バリコンやコイルは真空管用の部品が使われている。バーアンテナをつまみで回転させる"Gyro ANtenna"が備えられている。
向きを変えられない大 セットにバーアンテナを使用するために、真空管ラジオでも使われえいるアイデアである。
トランジスタ式で基板は小さいため、シャーシの半分は単一乾電池6個分(9V)の電池ケースで占められている。
背面カバーの表示はすべて英語表記となっている。輸出を主眼に置いたセット思われる。HitachiのPNP ゲルマニュームトランジスタを使用している。
メーカは不明だが、Sanwaのロゴはテスターの三和電気計器と同じものである。

(Collection No.12010)

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Victor 8H-4D  8 Trs. 4 band, Victor Co., of Japan 1963?  

  

8-Trs. P.D.SP (Victor SK02026W), DC9V (UM-1 X6) or AC100V (ACアダプタAA-1 使用)

 Victorのトランジスタ式ホームラジオ。フィリップスやテレフンケンなどのヨーロッパ製のセットを思わせるデザインである。
中波のほかに SW1: 2-4Mc, SW2: 4.6-10Mc, SW3: 11.7-22Mcの3つの短波帯を備えるオールウェーブである。
輸出用と思われるセットだが、裏蓋などは日本語表示でAC100V仕様の国内向けである。
パネルのデザインは同社のステレオセットのパネルと共通点がある。

(Collection No.12098)

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RINCAN 6T-1  6 Trs. Kit リンカーン電機(株) 1966-67  JPY 5,500

  

 
(左)広告(広瀬有名品カタログ15thED、一部) (右)キャビネット底に貼ってある回路図

Trs: 2SA53 2SA52 2SA49 2SB45 2SB189 X2 1N60, AC100V / DC6V (UM-3 X4), BC:535-1605kc

 ポータブルラジオメーカとして創業したリンカーン電機のトランジスタラジオKit。
同社は他に5球スーパーのKitを数種類発売していたが、他社の安価な完成品と比べても決して安くはない。
シャーシの主要部品は取り付けられており、部品のパッキングなど手作業が多く、効率が悪かったのだろう。
また、この実物もアマチュアの組み立てによるものらしく、はんだづけの仕上がりはよくない。アフターフォローも大変だっただろう。
ラジオの物品税率も低くなり、この時代には安さのためにラジオKitを組み立てるということはなくなり、電子工作の実習もしくは楽しみのために組み立てられるものになっていた。

(Collection No.12142)

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SONY 8F-38 "Solid State Family D" 9 Trs. FM-AM   Sony Corp.        1966-68   JPY 12,500

 

9-Trs. AC100V / DC6V (4-UM-1), BC: 530-1605kHz, FM: 76-90MHz

 この”ソリッドステートファミリD”は、真空管ラジオ時代のデザインを断ち切った斬新なものとして1966 のグッドデザイン賞に選ばれた。
幅(200mm)より高さ(204mm)が高く、薄 の特異なデザインは、背面に取っ手が設けられ、持ち運びことができる。
デザインを合わせたステレオアダプタSTA-38 (JPY 9,500)が用意され、簡単なステレオセットとすることができた。
ステレオアダプタとのペアとしたときにバランスが取れるようにデザインされている。
当時、FMステレオ放送はまだ始まったばかりだったがいち早く取り入れた製品といえる。

(Collection No.12151)

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SONY 8F-48 "Solid State Family W" 9 Trs. FM-AM Sony Corp. 1968  JPY 12,500

 

 9-Trs. AC100V / DC6V (4-UM-1), BC: 530-1605kHz, FM: 76-90MHz

 1966 に発売された8F-38 ”ソリッドステートファミリD”は、真空管ラジオ時代のデザインを断ち切った斬新なものとして1966 のグッドデザイン賞に選ばれたモデルだが、この8F-48 は、そのバリエーションモデルである。
愛称の"W"は「ウッド」の意味で、8F-38 のデザインのコンセプトを維持しながら木製キャビネットとしたもの。価格は同じである。
幅(245mm)より高さ(255mm)が高く、薄 の特異なデザインは、背面に取っ手と壁掛け用のねじ穴が設けられ、さまざまな使い方に対応している。
この機種では据え置き を重視したコンセプトになり、8F-38 にあったロッドアンテナはなくなり、外部アンテナ端子となっている。
デザインを合わせたステレオアダプタSTA-48 (JPY 10,000)が用意され、簡単なステレオセットとすることができた。
テープ入力とフォノ入力があり、専用の小 レコードプレーヤPS-48(JPY 6,460)が用意されていた。
1968 のカタログには8F-38 も掲載され、併売されていたことがわかる。国内向けの製品である。

(Collection No.12127)

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SONY 8RC-49  6 Trs. Clock Radio Sony Corp. 1967-68  JPY 9,800

 

 6-Trs. AC100V 60Hz, BC: 530-1605kHz

 時計付きラジオは真空管時代から存在したが、日本では一般的ではなかったが、トランジスタラジオ時代になって多くの製品が発売されるようになった。電池式のセットの場合はゼンマイ式の時計が組み合わせられたが、据え置きのセットでは電気時計が組み合わせられた。
スリープタイマーと目覚ましタイマーの設定ができる。アナログ式時計が付いた最後の頃のモデルである。

(Collection No.1210)

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SONY 8FC-59F "Digital 24" 8 Trs. FM-AM Clock Radio  Sony Corp   1970   JPY13,800

 

8-Trs. AC100V 60Hz, BC: 530-1605kc, FM: 76-90Mc 

In Feb. 1970, the world first digital clock radio model 8FC-59 “Digital 24” was minor changed.
Its design was basically equaled to original model except the design of control knobs.
Color options (red and white) existed. In Oct. 1970, this model was changed into new model 8FC-61 “IC Digital 24”.

(Collection No.12168)

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SONY ICF-C700 "Digital 24 Bright" 1 IC 5 Trs. Clock Radio Sony Corp. 1971  JPY 17,800 

 

1 IC 6-Trs. AC100V 50Hz, BC: 530-1605kHz, FM: 76-90MHz

 1968 に機械式デジタル時計を採用した"デジタル24"シリーズの最初のモデルが発売された。
この機種はIC化した後継機種で、その中でも木製キャビネットを採用した上級モデルである。
Gメークに選定された初代とデザインの基本は変わっていない。

(Collection No.12158)

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Hitachi W-542  2 band, Hitachi Ltd. 1970-73  (Made in Japan / Taiwan)

  

 AC100V

 Hitachiのホームラジオ。真空管時代以来の古典的なスタイルのセットだが、全体のフォルムやシボの入った表面仕上げなどに、精一杯新しさを出そうとした努力が伺える。青色のバリエーションが存在する。また、後期 では正面パネルに”IC”のマークが追加されている。
実際には、複合部品が使われているのみで、モノリシックICは使われていない。
部品の密番から1973 生と思われる後期 のモデルは台湾製である。

(Collection No.12128)

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National Panasonic R-8 "Panapet" 6 Trs. small radio Matsushita Electric Ind. Co., Ltd. 1963-64  JPY 3,980



  

6-Trs. DC4.5V (UM-3 X3) BC:535-1605kc

 5球スーパーをミニチュア化したような特異なデザインのラジオ。幅は17cmしかない。
天板が蓋になっていて、内部が小物入れとなっている。
カタログ写真ではネックレスが入れられている。当時としては珍しく女性ユーザを意識した商品である。
黒色のバリエーションもあり、男性ユーザー向けということだったようである。
発売後1 経った時の販促資料にはユーザーアンケートの結果がまとめられている。
これによると、通常のポータブルラジオでは10%以下の女性ユーザがこの機種では33%と非常に多い。
また、安価なことから若 層に人気があり、購入者の平均 齢が32歳、30歳以下のユーザが52%を占めていた。
小物入れはタバコ入れとしての使い方が48%、装身具を入れるのが22%という結果である。
パナペットシリーズは、パナペット7にモデルチェンジして60 代末まで製造された。

本機は、ふたのヒンジが破損している。

(Collection No.12128)

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National Panasonic RE-190 6 Trs.  Matsushita Electric Ind. Co., Ltd. 1967-68  JPY 6,950

  

6-Trs. AC100V / DC6V (4-UM-1), BC: 525-1605kHz,

 松下のホームラジオ。真空管時代からのスタイルから離れ、電池とAC兼用となり、ハンドルが付いて持ち運びできるデザインとなった。
ソニーの8F-38 に刺激を受けたものと思われるが、こちらは中波専用の安価なモデルである。
カタログには「エコノミー派の移動用ラジオ」とある。ACコードを取外せず、収納もできない構造のため、据え置き用途を重視した製品である。
赤および青色のバリエーションも存在する。

(Collection No.12152)

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National Panasonic RE-637 9 Trs. FM-AM Matsushita Electric Ind. Co., Ltd. 1972 JPY 7,900

  

 9-Trs. AC100V、BC: 525-1605kHz, FM: 76-90MHz

 ナショナルのホームラジオ。1972 発売のモデルだが、1960 代風の真空管ラジオスタイルのデザインである。
この時代、ホームラジオは各社のカタログに載っているが、ハンドルがついた電池でも使えるセミポータブルが多く、AC専用のモデルであってもこのようなデザインはすでに珍しくなっていた。保守的な一部のユーザのために残されたものだろう。
地方の販売店が多い松下電器ならではの製品といえる。大きな特徴はないが完成度は高く、音質、感度ともに良い。

(Collection No.12095)

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Columbia TFC-140 10Trs. FM-AM  Nippon Columbia Co., Ltd. 1967?

  

10 Trs. DC9V (UM-1 X6) or AC100V、BC: 530-1600kc, FM: 76-90Mc

 1960 代後半に流行したテレビやステレオのデザインを取り入れた豪華な木製キャビネットのホームラジオ。乾電池で使うこともできるが、持ち運びできる形状ではなく、AC100Vで使うことを中心に考えられた製品である。16cmの大 スピーカを備え、ピックアップ端子が付いているなど、音質を重視した製品だが、FM MPXには対応していない。このようなデザインのラジオは、この頃各社から発売されたが、ステレオセットに比べると中途半端で、長続きしなかった。

(Collection No.12162)

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Foreign or Foreign Brand


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Reference


(1)50th Anniversary of SONY "GENRYU" 1996  SONY Corp.

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